「天美」(てんび)は、山口県下関市の長州酒造さんで作っているお酒の銘柄です。
フルーティーな香りとスッキリした飲み心地で大人気。
そんな天美の「純米吟醸」(火入れ)を飲んでみました。
天美「純米吟醸」飲んでみた感想
今回は「天美 (てんび)純米吟醸」(火入れ)を入手することができました。
酒屋さんのおすすめの「冷酒」で飲みました。
口に入れると白ブドウっぽいフルーティーな香りと甘み、後味に酸味も加わってスッキリ。
白ワインのような味わいです。
口当たりは甘いけど、ベタベタした甘さではないので食事とも合わせやすいです。
日本酒っぽいくさみが全くない。スルスル飲めてしまいます・・
どちらかというと軽めの日本酒で、女性が好みそうな味わいだと思いました。 お酒の香りを邪魔しないようなさっぱりしたお刺身やマリネ、チーズ等とあわせると美味しくいただけます。
天美は味の変化も楽しい
できれば「天美」は一気に飲まずに数日に分けて飲むのがおすすめ。
というのも、開栓して数日後に飲んだところ、シュワッした炭酸のような口当たりに。
生酒にはこういう「微炭酸」のものがありますが、火入れ(加熱殺菌のこと)のお酒では珍しいのではないでしょうか。
じつはこの「ガス感」も天美の特徴。
火入れの際の温度管理を丁寧に行うことで、パチパチ弾ける感じをあえて残しているとのこと。
火入れとは、お酒の温度を上げて「低温殺菌」のすること。
高温に熱するのではなく、酵母の活動をとめるギリギリの温度まで加熱します。
火入れをすることでお酒がこれ以上発酵するのを止めたり、「火落ち菌」といった細菌の繁殖をおさえることができます。
一方、「生酒」は火入れしていないお酒。
酵母が活きているので、お酒の「フレッシュさ」をより味わうことができます。
パチパチとした微炭酸のような口当たりの生酒もありますよ。
天美は、生酒に限りなく近い火入れのお酒ですね。
保管の状態によって、このピチピチ感はかわってくるようです。
開栓時にポンと軽くはじけることもあるみたい。
開栓してしばらくすると(1週間くらい)炭酸が落ち着いて、まろやかな感じになりました。
今回は火入れですが、冬の間出荷される「生原酒」なら、さらにピチピチ感が味わえそう。
天美は何を買えばいい?種類とおすすめ
天美のラインナップ(定番商品)には2021年現在
- 大吟醸(山田錦40%精米の大吟醸)
- 純米吟醸(山田錦60%精米の吟醸酒)白いラベル「白天」
- 特別純米(西都の雫60%精米の純米酒)黒いラベル「黒天」
天美の「純米吟醸」(ラベルが白い方)では、きょうかい901号酵母が使用されています。
この酵母には、カプロン酸エチル(カプエチ)という華やかな香り成分が入っているのが特徴。
天美の「特別純米」(ラベルが黒い方)ではきょうかい701号酵母が使用されています。
この701号はきょうかい7号に由来しており、酵母が発酵する際に泡を出さない特徴があります。
きょうかい7号酵母を使うと酢酸イソアミルを多く含むお酒になり、穏やかでフルーティーな香りがふんわり香ります。
白いラベルと黒いラベルで違った傾向の香り成分が楽しめるのもいいですね。
白ラベル、黒ラベルにはそれぞれ「火入れ」「生原酒」があり、生原酒は冬の限定。
春ごろからは「火入れ」のお酒が出荷されます。
その他、季節商品として「にごり酒」もありますよ。
天美 純米吟醸 火あて スペック
造り 純米
酒米 山田錦
精米歩合 60%
アルコール 15度
酵母 901号
参考価格 720ml 1,760円(税込み)
黒いラベル「特別純米」スペック(参考)
黒いラベルの 特別純米は、香りと酸味が白よりもやや穏やかとのクチコミがありました。
造り 純米
酒米 山田錦、西都の雫
精米歩合 60%
アルコール 15度
酵母 701号
参考価格 720ml 1,650円(税込み)
まとめ
天美はまだ造られて間もない銘柄ですが、SNS等で話題になり人気のお酒になりました。
入手しずらい時もありますが、取り扱いをしている酒屋さんは首都圏にもたくさんあります。
新酒の時期など、お店をマメにチェックすれば手に入りますよ。