豚のモモ肉って、しっかり火を通すとかたくなってしまいますよね。
でも、塊で調理して、ちょうどいい具合で火を止めるとしっとりして美味しいのです。
赤身で油が少なくヘルシーな部位なので、積極的に食べたいお肉でもあります。
なんとかしっとりと美味しく調理できないかと、象印の煮込み自慢で『温度調理』をやってみました。
煮込み自慢は、温度を10度刻みで設定して温度調理することができるのです。
だいたい何度くらいでしっとり仕上がるのか、赤くはないか?などしらべてみました。
温度調理の下準備
豚モモ肉を、温度調理しました。
下ごしらえに、塩と砂糖を小さじ1杯ほどまぶして、ピッチリとラップで包んで1日おいておきます。
調理当日、火を入れる30分前から冷蔵庫から出し、室温にしておきます。
肉の表面をフライパンで焼きつけ、粗熱が取れたら耐熱のビニール袋にいれて密封。
ビニール袋には、パッククッキングに使える「アイラップ」を使いました。
温度調理 70°、60分の設定で加熱していきます。
70度で60分の仕上がり具合
肉がうっすらピンク色からしっかり焼けた色に変化するのは80度くらい。
そして、生肉についた細菌が死滅するまでには
- 75度で約1分の加熱
- 70度で約4分の加熱
これは肉の表面ではなく、中心部までこの温度×時間での加熱が必要です。
煮込み自慢の温度調理は80、70、60・・と10度刻みなので、70度で60分加熱することにしました。
今回の肉は350グラムのやや小ぶりの塊肉です。
1時間後・・
なんか予想以上にしっかり火が通っていました。
色はピンクではなく白ですね。肉汁はうっすらとピンク。
スライスして食べてみたところ、しっとりしてなかなか美味しい。
冷めてしまうと硬くなるので、温かいうちに・切りたてを食べるのがポイントです。
80度で60分加熱の仕上がり具合
以前に80度で温度調理した時の様子です。
加熱が終わって、取り出した所。
汁がだいぶ出てます。
肝心の火の通り具合は、しっかりめ。
ここまでしっかりだと、食感はやや硬いです。
まとめ|低温調理は中まで火は通ってる?
塊肉の場合は表面だけでなく、中心部の温度もしっかり上げていかないといけませんよね。
温度調理だと、中心温度が70度になるにはそこそこの時間がかかるし、火が通らないんじゃないか?という疑問もあります。
ただ今回、1時間でしっかり中心まで火が通っていたので、湯煎状態でもしっかり70度の状態を何分かキープしていたことがわかります。
焼けてるかどうかの目安としては、肉の一番分厚い部分に竹串をさしてみて、透明な肉汁が出ればOK。
70度で調理した断面。
80℃で調理した豚肉の断面。
食べてみたら、70度の方が断然しっとり。
80度だと、ちょっと温度が高いみたい。
ラーメン屋さんで出てくるような、ピンクのチャーシュー「レアチャー」は60度~70度の温度帯で何時間も加熱するようですね。
肉の大きさによっても加熱の加減が変わってくるので、細かい調整も必要になってきます。
家で作るのはちょっと厳しいかな・・。
そしてレアの豚肉は細菌の繁殖が気になります。
もし、レア気味に完成した場合、すぐに熱々で食べるか、一気に冷まして(食中毒になりやすい温度で放置しないよう)食べるのがいいと思います。
20度から50度くらいの時間が長いと、菌が増殖しやすいのです。
これは他の食べ物も同じ。
また、小さいお子さんや妊婦さん、持病のある方などはしっかりめの焼き具合で食べる方が安心ではあります。
参考:食環研コラム