肉をやわらかく食べる方法として「砂糖をまぶす」というのがあります。
肉が甘くなりそうじゃない?大丈夫!?って思いますよね。
実際に、塩と砂糖を溶かした「ブライン液」に漬け込み調理してみたところ、かなり美味しくしあがりました。
これ実は、肉を美味しく食べられる調理法なのですね。
この「ブライン液」やよく似た「ソミュール液」との違いについても調べてみました。
砂糖は水をひきよせる
肉に砂糖をまぶしたり漬け込んでから調理すると、より肉を柔らかく感じることがあります。
これは色々な要因があるけど・・
「肉から逃げた水分の代わりに、砂糖が入り込んで肉が硬くなるのを防ぐ」というのがだいたいの理由みたい。
砂糖には、タンパク質と水分を結び付ける性質があるので、肉などが加熱でギュッと硬くなるのを防いでくれるのです。
砂糖を使った下ごしらえ
塊肉などの下ごしらえに砂糖を使う場合
- まわりにまぶす
- 水に溶かして漬ける
という方法があります。
まぶす場合は、まんべんなくすり込んで、ぴっちりラップで包んで冷蔵庫で寝かせます。
水に砂糖を溶かす手間もなく、ボウルも使わないので手軽ですね。
ただ、部分的に味のムラができたり、砂糖が中までしっかりしみこまないという面も。
水溶液に漬ける場合は、濃度を測って濃すぎたり薄すぎたりしないよう調整します。
多少手間だけど、しっかり浸透するのでおすすめの方法。
まぶすにしても、水溶液にしても、砂糖だけではなく塩もいっしょに混ぜて下味も付けていくのが一般的です。
砂糖と塩を水に溶かした液を、「ブライン液」と言って、肉の下味に便利に使われています。
砂糖と塩でできたブライン液
ブライン液は、5パーセントくらいの濃度で作るのが一般的。
5パーセントを超えるとしょっぱくなるので、最大5パーセントにとどめるのがいいでしょう。
5パーセントのブライン液
200ミリリットルの水に、砂糖10グラム、塩10グラムを溶かす
ここにだいたい数時間から、一晩くらい漬け込みます。
鶏もも肉を漬け込んでます。
私は、鶏の胸肉を漬け込む場合は、3パーセントくらいでやや薄めに作って、2日漬けて中まで味をしみこませます。
3パーセントのブライン液(作りやすい分量)
150㏄に対して、塩と砂糖を各小さじ1杯溶かす。
中まで味が浸透して、余分な水分は抜けつつ保水されているのでシットリ仕上がります。
ただ、脂の少ない肉は加熱しすぎると硬くなるので、加熱しすぎないこともポイントです。
ブライン液とソミュール液の違い
ソミュール液も、肉に下味をつける水溶液。
余計な水分を抜いて保存性を高めるという役割もあるので、ソミュール液はブライン液よりも高濃度に調整します。
なので、塩と砂糖は10パーセント~30パーセントの水溶液に、24時間ほど漬け込みます。
そのままだとしょっぱいので、下茹でをしたり水につけたりして「塩抜き」してから調理します。
この、ソミュール液に、ニンニクやタイム、ローリエで風味を付けたりもすることも。
ハーブで風味をつけたものは「ピックル液」とも言われています。
まとめ|肉を柔らかくする方法は色々
塩麹につけたり、キウイなどのフルーツにつけたり、エリンギに漬けたりと、肉を柔らかくする方法って色々ありますよね。
このブライン液方式だと、塩と砂糖だけなので特に準備する物もなく簡単。
とくに、鶏の胸肉など大きなカタマリで買ってくるお肉の下味にはピッタリです。
漬け込んでおいたものを一口大にして、ニンニクと醤油に軽くまぶして空揚げにしたり、そのまま焼いたり茹でたりしてサラダチキンにしたり、スライスにしてチキンカツにしたり・・
アレンジもいろいろできるので、飽きずに食べることができますよ。