純米吟醸「点と線」|阿武の鶴酒造

お酒

ボトルを見て一目で気に入ってしまったこの「点と線」。
ぱっと見日本酒には見えませんよね。

「点と線」は山口県北部の阿武町に所在する「阿武の鶴酒造」で造られています。

新しく生まれた銘柄で、「点」は今までの経験や出会いを、「線」はつながりを表しています。

「今後も1つ1つの点を大切にしながら、線でつないでいけるよう」にという思いがつまっているそう。
ラベルやネーミングも素敵、そして上品な香りと味わいが評判の銘柄なのです。

飲んでみた感想や、阿武の鶴酒造さんについて書きました。

「点と線」飲んでみた感想

裏のラベルには「点」を模した装飾がありました。

飲んでみたところ、やわらかい甘さとブドウっぽい香りの裏に少しの酸味も入ってまとまった味です。
香りが突き抜けるのではなく、口の中全体で美味しい。

グレープフルーツ的な柑橘系の渋みや、お米の旨味も後からきます。
そのせいか味に深みがあるというか、甘味や酸味が突出しているお酒よりもぐぐっと濃い味に感じます。

口当たりは甘いけど、引き締まった後味。
甘すぎないので辛口が好きな方にも好まれる銘柄ではないでしょうか。

和食はもちろん中華料理やエスニックなど、しっかりした濃いめの味付けのお料理にも合いそう。

今回(12月)常温で発送してもらいましたが、1回のみの火入れなので生に近いお酒です。
夏場はクール便で、保管も冷蔵庫がいいでしょう。

阿武の鶴酒造について

阿武の鶴酒造さんは、創業1897年と歴史のある酒蔵さんです。
1983年から休造していたところ、2017年に六代目の三好隆太郎氏が杜氏となり復活しました。
代表銘柄は「三好」「阿武の鶴」。

三好氏は、大手アパレル会社で店舗の内装デザインをされていましたが、会社員時代に酒造りに興味を持ち、千葉県の酒蔵で期間限定で酒造体験をすることに。

その後は本格的に埼玉県、岐阜県、青森県の酒蔵で6年間修行を積み、2014年に帰郷。
実家の蔵を改装して「阿武の鶴」復活を目指します。

蔵の復活は予想以上に大変な作業で、地元山口県の「澄川酒造」さんの設備を借りるなどして2016年7月から酒造りを開始。

まだ復活されて数年ですが、お酒の味わいやラベルのデザインも注目の酒蔵さんになりました。

阿武の鶴酒造「むかつく」とは

長門市油谷・向津具(むかつく)という変わった名前のお米を使った日本酒「純米大吟醸 むかつく」も、三好さんが手がけています。
向津具(むかつく)は地名からきた固有名詞で、お米の銘柄は「ヒノヒカリ」。
酒米ではなく飯米なんですね。
このお米を使用して手作業で醸造された「純米大吟醸むかつく」は、長門市の名産品となっています。
毎年6月29日(むかつくの日?)に発売。
フルーティーで甘いお酒とのことで、こちらも気になりますね。

「点と線」スペック

造り 純米
火入れ 無濾過生詰め一回火入れ
アルコール度数 16度
日本酒度 非公開
酸度 非公開
アミノ酸度 非公開
使用米 山田錦
精米歩合 50%精米
酵母 非公開

まとめ

フルーティーな日本酒にも色々な味わいがありますね。
この「点と線」は、香りもよくフルーティーだけどほろ苦さもあり、濃い飲みごたえあるお酒でした。
甘すぎず香りがたちすぎることもないので食事とも合わせやすいです。

単独でじっくり味わってみると、まとまった味わいの中に複雑な味の要素が絡み合っていることがわかります。
店頭で見かけることはないのでお取り寄せしますが、これは3本くらいまとめて買いたいかも?と思えるようなお酒でした。

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